大見出しが入ります。
猛烈な暑さが続く8月の日曜。記念すべき初のインタビューのため、韓流ブームの中心地[大久保]に向かう。
37度を超える暑さをものともせず、韓国の食べ物や韓流スターのグッズを求めて訪れた人たちであふれる町。
行列が出来ているホットドッグ屋の味を堪能してみたいという欲望を抑え、約束の場所に向かう。
はたして[日本で生きる韓国人]、その初めてのゲストからはどのような話を聞けるのだろうか。
緊張を必死に隠しながら向かった約束の場所に向かうと、さっきに私をを待っていた彼が手を振って私を迎えた。
・初めてのインタビューとなりますが、今日はよろしくお願いします!
今日話を伺うのは日本語学校入学から10年も日本で暮らしているという[△●◇さん]。
彼は4年前から新宿で焼肉屋を経営していて、「日本で生きる韓国人の話はいくらでもできますよ!」と、快く今回のインタビューに応じてくれた。
はたして初めてのゲストからはどのような話を聞くことが出来るだろうか。
小見出しが入ります。
・初のインタビューに応じてくれましたが、どんな思いで来られたのですか?
「最近はネットがすごく普及されていますね。良いことだと思いたいですが、日本と韓国・韓国と日本のことで如何にも本当のように書いた嘘も多く生まれました。私は日本生活が長いですから、それなり多くの体験や経験をしました。笑ったことや泣いたこと、楽しかった記憶もあるし腹立たしくて眠れなかった日もあります。それらをありのまま本当の話をしたかったんです。」
まるで準備してきたかのように意気込みを語る彼。
しかし、微笑んでいる笑顔とは違ってその言葉にはなにか強い意志を感じられた。
ーなんだかすごいですね。そんなに語れるほど日本での生活と韓国の生活は違うんですか?
「無論、自分が生まれ育った国とは違う国での生活ですからね。ご飯の食べ方、酒の飲み方、人付き合いまで。今考えればよく日本の生活に慣れたものだと、自分でも感心してしまうんです。」
すこし苦笑いをこぼしながら財布の小銭を見せる「●△◇さん」。
最初日本に来たごろは小銭を積極的に使うやり方一つにもイライラしていたことがあったという。
しかし、そう言いながら笑う今の彼は、傍から見ると日本人と言われても疑われないほどに日本社会に溶け込んでいた。
ーでは、一番苦労したのはなんでしょうか?
[それは日本人の友達を作ることでした。出会いの場がないとかの話でもありますが、いざ友達を作っても違う国の人同士ですから、本当に思いもしなかったところで摩擦が起こったりします。ネットやTVでは反韓感情だの反日感情だの騒ぎますけど、他国生活で本当に難しいのはそういう日常的な違いに溶け込むということだと思います。]
ーなにか色々あったように聞こえますが、初めての友達との出会いとかを聞いても・・?
[ハハハ、そんな話をしに来ましたし、そう改めないでください。初めての日本人の友達は大学1年になってようやく出来ました。韓国と違い、日本は同じ学科同士で形成する集まりとかもなかったから簡単ではなかったんですけど、必修科目の英語で勇気を出して話をかけたんです。ただ、初めての友達とは長く行かなかったんですけどね。」
ー摩擦でもあったんですか?
[そうですね。韓国人の付き合い方はかなり急激で、かなり深く仲良くなるんですね。仲良くなった友達とは大学生活をほぼ一緒にすごす、みたいな。しかし、日本では韓国みたいにグイグイ付き合いをしようとするとちょっと引かれます。韓国と日本では人との距離感が違うって、知らなかったですね。]
ーよくわかりませんが、詳しくエピソードとかありますか?
[例えば、授業の次が昼飯の時間だったら、韓国では普通に一緒に食べにいく流れになるですけど、日本ではあまりそうでもないんです。「じゃ、俺昼飯食いに行く」とか言って、そのままわかれたり・・それはそれ、これはこれみたいな・・最初はそんなところに慣れなかったんです。]
ー今はどんな感じですか?もう店もありますし、友達だけでなく人付き合いの幅も広くなったと思いますが、やはり苦労も増えたんですか?
[未だに苦労しているぐらいだったらとっくに韓国に帰ったと思います。「なんで、この国はこうなんだ。」から「へえーこの国はこうなんだ」と、ただ一言を変えられるかの違いが、その国の友達を作れるか否かを分けるんでしょうね。お客、店のバイトの子、友達。今はみんなと仲良くできています。]
ーそれはすごいですが、もっと面白い話を聞きたいですね。店の経営で苦労したこととかは?
[ほかの境遇の経営者の方達のことは詳しくは知りませんが、焼き肉屋だけの話なら、韓国でやっていたときより気楽にやっていますよ。日本は韓国みたいにお通しをたくさん出す風潮がないから料理も減るし、基本食べ物を残してはいけないという考えも強いおかげで生ごみの処理とかもすごい量ではないです。クレームも少ないですしね。それでもあえて言うなら、まだまだ外国人では会社や店を立ち上げるのに困難があることぐらいでしょうか。実際、今の店舗を契約するときも、外国人だということで大家さんはあまり乗り気じゃなかった感じで、かなりお願いしました。] https://rocketnews24.com/2018/06/28/1080854/
最後の説明を終え、話が盛り上がった私と「△●◇さん」は夜の新宿に踏み出した。
一緒に酒を交わし、つまみを口にする。その姿はまるで日本人のようだった。彼は語り切れないほどの経験を乗り越え、
今の生活を手にしたんだろう。今日のインタビューで私が得たのはこれから会うことになるであろう韓国人の方達に聞くべきことが増えたということだった。